横浜市立の小学校で、この秋、こころ(Emotional Intelligence=感情的知性)の授業を2単元やらせて頂く事になりました。そこから数か月に渡り、今までの日本の道徳とはまた違う視点での、こころの授業プロジェクトがスタートします。
小学校の校長先生は、日本の子ども達の自己肯定感が低いのが気になっていたそうです。
とはいえ、多忙な教師が、全生徒ひとりひとりをじっくり見ていられるか?というと、それも難しいこと。
そこで忙しい先生たちの負荷を上げないようにしつつ、
学校側がこどもたちの心の状態を把握できて、かつ、
自己肯定感をあげたり
必要な子をスクールカウンセラーにつなげていくような
仕組みはできないだろうか?
を校長と、ICT教育分野の亮さんと、私で話し合ったのが2021年の夏。
そして、この秋から、ICT教育×こころの教育をかけあわせた、日本初ではないか?と思える、試みをスタートさせます。
何事も人力で、バカ丁寧に最初から最後までしっかりやろうとしすぎると、進みません。
なので、ある程度ICTというテクノロジーの力を借りつつ、必要なところは介入できるようにする。
それによって、先生たちの無理も減らせるし、子ども達の変化もわかり、かつ、子ども達のEI(Emotional Intelligence)も上がる。
数か月にわたって、子ども達が毎日入力するフォームを追いかけながら、事前事後の自己肯定感(self-esteem)の変化や、どういうフォローをしたほうがいいか?など、小学校と一緒に歩めるのは、本当に心強いです。
いままでの日本の指導要綱にある心の教育は「周りと仲良くやるには?うまくやるには?」がメインでしたが、今回は、「自分が自分をどう思えるようになるか?」を追っていきます。
いじめで「お前なんていらない」と言いようなことを言われる事もあれば、大人になってからも、他人は勝手なことを言うものです。
他人からの評価=自分の存在価値
になっていたら、誰かからの評価のために生きることになってしまい、いつまでも自分の人生は歩めません。
だから褒めて自己肯定感を伸ばすというのは、ある意味、危険さを伴います。褒めて伸ばすのはいいけれども、誰も褒めてくれない時どうするか?なのです。
褒められたから、人間の価値がある、わけではない。
誰も褒めてくれなくても、頑張ってるっていう事って誰でもあるし、成長してることだってある。
つまり
誰かが褒めてくれなくても、世の中的に分かりやすい成果が出せていなくても
「自分が自分をどう捉えているか?」
っていうことが、人間の自尊心(自己肯定感)にはとても大切。
自分に自分でマルをつけていけると、自分の道が見えてくる。
誰かに、自分の人生を支配されることもない。
そうすれば(子ども世代の自殺が戦後最悪を更新している日本ですが)、周りがなんといっても死ぬ子は、もっといなくなると思う。
そこをどうしたら、子ども時代から育めるか?
なかなかのチャレンジ。
でも、自分達の世代で少しでも前に進めてから、バトンを後ろの世代に渡せたら!
志を一緒にする、校長と、ICT領域の亮さんと一緒に
そして志に共感してくれる人たちと共に
いままでの日本の「こころの教育」に、新しい形で、新しい風を吹きこんでいけるようなプロジェクトになるといいなぁ!!と思います。
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